個人スポーツとチームスポーツ

皆さんは今回のタイトルについて考えたことはありますか?

個人スポーツは1人で行われるスポーツで、チームスポーツは2人以上で行われるスポーツだというのが一般的だと思います。

では個人スポーツとチームスポーツの違いは人数だけでしょうか?

僕の考える違いはゲーム中(試合中)に監督やコーチと直接話ができ指示を受けてプレーすることができるかどうかだと思います。

指示を受けてプレーするということはどういうことでしょうか?

野球を例えにするとランナーが2塁にいてバッターボックスに入った時、自分はヒットを狙ってランナーを返したいと思っても、監督からバントの指示がでてたら嫌でもバントをしないといけません。自分の判断では動けないのです。プロの場合は指示に従わない選手はクビになってしまうことすらあります。それぞれがやりたいことをやったら点数が取れず勝ちにつながりませんからね。

つまり

・指示を出す人と実際にプレーする人が別だというのがチームスポーツ

・指示を出す人と実際にプレーする人が同じなのが個人スポーツ

だと思います。

ゴルフは人数的には個人スポーツですが、ゲーム中(試合中)にキャディーさん(ほとんどのプレーヤーがコーチがキャディーを務めます)から指示を受けてクラブを選び、狙う場所を決めてもらいプレーします。なので、僕の考えではゴルフはチームスポーツです。

逆にサッカーはコート外から監督が大声で指示を出していますが、ハーフタイムの時以外は選手と直接話し合いはできません。なので個人スポーツの要素が含まれると思います。

テニスは完璧な個人スポーツです。6時間の試合中に誰とも会話をしてはいけません。スタンドにいるコーチからゼスチャー等で指示を受けるのも禁止されていて、スタンドからのゼスチャーが応援ではなくコーチングだとみなされると警告を受け、最終的にはゲームを失うこともあります。

なのでテニスが強くなりたい方は、自分自身へ指示を出せるようにならないといけません。

相手の武器は何か?弱点は何か?太陽の位置はどこか?風はどこからどこへ吹いているのか?自分の調子の良いショットは何か?調子のよくないショットは何か?体力はあとどれくらいあるか?少し上げただけでもこれくらいあります。これらを総合的に判断して

「自分で自分に指示を出す」

これが個人スポーツです。

プロは相手の情報が手に入ります。生で見て研究したり映像を見たりします。

それでも試合当日にどんな状況になるかはわかりません。いくつかのパターンを想定して準備はしてから試合には臨みますが、最終判断は自分がコートでしないといけません。

ジョコビッチ選手やナダル選手が強いのはこの能力が半端なく高いからです。一回り以上若くて背も高くてパワーもあってショットも強いのにみんなジョコビッチ、ナダルに勝てないのは自分で自分に出す指示が適切でないからです。

前回のブログで少し書きましたが、「オフ・ザ・テニスコート」で戦術の勉強する時間が少ないのだと思います。戦術も勉強しないとレベルアップできません。試合の映像を見る、選手の記者会見の様子を見る、雑誌のインタビュー記事を読む、等いろんなことができます。戦術の本もたくさん出てます。コーチおすすめの本もあります。気になった方はいつでも声をかけてください。テニスは練習するだけではうまくなりません。テニスは練習しても上手くならないというよな題名の本すら出ているのです。

個人スポーツは選手兼監督だということを忘れず、監督としてのレベルアップも行わないといけないということを意識してもらえたら幸いです。

運動が苦手でも、気持ちを強く持ち、できることを自分に指示して試合に臨み、トーナメントの決勝まで勝ち上がった選手もいます。技術が劇的に上がったから勝てたわけではありません。試合への臨み方や試合中の振る舞い、相手をしっかり見る、といったことをしっかりやった結果だと思います。まだまだやれることはあるので、次に向けて頑張って欲しいと思います。

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